【目次】抗生物質、インフルエンザなど感染症に関するQ&A
※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の情報については、リンク先の公的機関・専門学会の情報を参照してください。
感染症の基礎知識
感染症は、「細菌」・「ウイルス」・「真菌(カビ)」・「寄生虫」など様々な病原体が原因で起こります。原因となる病原体によって使う薬も違います。抗生物質(抗菌薬)で全て治るわけではないことに注意が必要です。
◆「細菌」と「ウイルス」の5つの違い
◆”風邪”に抗生物質は効かない?
抗生物質(抗菌薬)を正しく使うために
抗生物質(抗菌薬)は、「細菌」を退治する薬です。1つの抗生物質が、全ての「細菌」に効くわけではありません。感染症の原因となっている「細菌」の種類によって明確に使い分ける必要があります。
◆『サワシリン』・『クラリス』・『クラビット』の違いは?~抗生物質の使い分けと抗菌スペクトル、PK-PD論
◆『ジスロマック』と『クラリス』~相互作用と服用の手間・妊娠中の安全性評価
◆抗生物質の飲み薬は、市販されている?~原因菌の特定と耐性菌のリスク
◆耳鼻科では、小児科より抗生物質の量が多いのは何故?~中耳炎・副鼻腔炎への高用量処方
抗生物質は腸内細菌にも影響し、下痢や便秘などの副作用を起こしやすい薬ですが、多少のものであれば薬はきちんと最後まで飲み切るようにしてください。
◆抗生物質で下痢をしている。薬を止めさせるべき?~我慢すべき下痢と、危険な下痢を見分けるポイント
◆抗生物質で下痢をする理由
◆『ビオフェルミンR』~抗生物質による下痢を防ぐための薬
抗生物質は、使い方を誤ると薬の効かない「耐性菌」を生む恐れがあります。飲み方を変えたり、途中で止めたりしないようにしてください。
◆抗生物質の飲み方が1日1回だったり1日3回だったりする理由
◆「症状が治まったから」と、薬を自己判断で中断することの危険性
◆「良くならないから」と、抗生物質を自己判断で中断することの危険性
抗生物質の効果を得るためには、用法や飲み合わせにも注意する必要があります。
◆『クラバモックス』は、食直前に服用しないといけないのは何故?~「クラブラン酸」の吸収に与える影響
◆『クラバモックス』の味を子どもが嫌がる、上手な飲ませ方はある?
◆『セフゾン』と、鉄剤の飲み合わせが悪いのは何故?~3時間の服用間隔をあける意義
抗生物質は原則、原因菌に適した1種類を使いますが、例外的に併用する場合もあります。ただし、間違った併用をすると効果が弱まってしまうこともあります。
◆抗生物質を2種類併用することはある?~相乗効果と複数菌へのターゲット、殺菌と静菌の拮抗
一部の抗生物質には付加されている「ピボキシル基」は、時に「低カルニチン血症」による低血糖のリスクにつながる恐れがあります。
◆「ピボキシル基」を持つ抗菌薬で低血糖が起こるのは何故?~カルニチンと脂肪酸β酸化(糖新生)
耐性菌について
薬が効かない細菌「耐性菌」ができる最大の原因は、抗生物質の誤った使い方です。
◆”耐性菌”はどうして生まれるのか~中途半端な抗生物質の使用が危険な理由
◆”耐性菌”に薬が効かない3つのメカニズム
◆『オーグメンチン』と『サワシリン』~耐性菌への効果
◆『オーグメンチン』と『サワシリン』を併用する理由~「アモキシシリン」の高用量と「クラブラン酸」の副作用
ウイルス
「ウイルス」と「細菌」は全く異なるものです。そのため、ウイルス性の感染症に抗生物質を使っても意味がありません。
◆”風邪”には抗生物質が効かない?
◆「ノロウイルス」と「ロタウイルス」の違い~大人の発症
◆「ノロウイルス」や「ロタウイルス」を、アルコール消毒できない理由
インフルエンザ
流行性のインフルエンザは、ウイルスによる感染症です。予防・治療に対して様々な誤解や偏見が出回っていますが、不必要な不安を煽られたり必要な医療を敬遠したりすることのないよう、正しい知識を身につけるようにしてください。
◆今さら聞けないインフルエンザの予防接種の話~ワクチンの効果と、よくある誤解
◆「インフルエンザワクチンは打たないで」というデマのまとめについて
インフルエンザの治療薬にはいくつか種類がありますが、どれも臨床的な効果に大差はありません。
◆『タミフル』、『リレンザ』、『イナビル』、『ラピアクタ』の比較
◆『ゾフルーザ』と『タミフル』~治療効果と服用回数・薬の値段・使用実績
◆インフルエンザの薬を、48時間以内に飲まなければならない理由
◆『タミフル』は異常行動を起こすから飲まない方が良い?~薬との因果関係
なお、普段健康な人であれば、インフルエンザの疑いで必ずしも病院へ行く必要はありません。ドラッグストア等で購入できる漢方薬や解熱薬だけで対応することも可能です。ただし、その際には重症化のリスクや兆候には十分注意が必要です。
◆『麻黄湯』は、インフルエンザに効く?~抗ウイルス薬との比較と使いどころ、重症化リスク
消毒薬
消毒薬は適切な濃度で使う必要があります。「エタノール」の濃度には3パターンの表記があるため注意が必要です。
◆消毒用エタノールの濃度(vol%,w/w%,w/v%)の区別と、日本薬局方・消防法の規程~消毒効果と濃度換算
◆『ウエルセプト』と『ウエルパス』の違い~「ノロウイルス」への効果
寄生虫
2015年に日本人がノーベル賞を受賞した「イベルメクチン」は、寄生虫を退治する薬です。単に感染症を治療するだけに留まらず、居住地域や食糧問題なども解決できる薬として、その意義は非常に大きなものです。
◆「イベルメクチン」は失明だけでなく、食糧問題も解決する薬~日本人のノーベル賞
結核
結核の薬を飲んでいる時に、鮮度の悪い赤身の魚を食べると「ヒスタミン中毒」を起こす恐れがあります。
◆結核の薬『イスコチン』とマグロの刺身は相性悪い?~ヒスタミン蓄積と赤身の魚の鮮度
~注意事項~
◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。
この記事へのコメントはありません。