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ステロイド(外用) ステロイド点鼻薬

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『ナゾネックス』や『アラミスト』、1日1回の点鼻薬はいつ使えば良い?~ステロイド点鼻薬を使うタイミング

回答:いつでも良いが、鼻が通っている時がより良い

 『ナゾネックス(一般名:モメタゾン)』や『アラミスト(一般名:フルチカゾン)』などのステロイド点鼻薬は、1日1回の使用を続ける薬です。

 朝でも夜でも、使う時間帯によって効果に大きな違いはありませんが、鼻づまりの症状がマシな時に使う方が、より効果的です。
ステロイド点鼻薬を使うタイミング
 朝起きてしばらくは鼻づまりがマシな人は朝に、お風呂上がりに鼻づまりがマシな人は入浴後に、鼻が通っているタイミングで使うことをお勧めします。

回答の根拠:ステロイド点鼻薬を使うタイミング

 『ナゾネックス』や『アラミスト』の用法は1日1回とされていますが、特に朝や夜といった時間帯は指定されていません1,2)。
 朝と夜のどちらで使った方が効果が高くなる、といった報告もされていないため、使う時間帯にこだわる必要はありません。

 1) ナゾネックス点鼻液 添付文書
 2) アラミスト点鼻液 添付文書

 ただし、点鼻薬は使用前によく鼻をかんで、鼻の通りを良くしておく必要があります。そのため、元々鼻づまりの症状が軽い時が使いやすく、より効果的です3)。

 3) 南江堂 「今日の治療薬 2016」

薬剤師としてのアドバイス:アレルギーに使う点鼻薬には2種類ある

 花粉症などの鼻炎に使う点鼻薬には、「ステロイド」のものと「血管収縮剤」のものの2種類があります。

 『ナゾネックス』や『アラミスト』などの「ステロイド」の点鼻薬は、症状が治まってきてもしばらく使い続けることで、鼻の粘膜で起こる炎症を抑え、次の鼻炎発症を抑える効果があります。

 一方、市販薬に多い「血管収縮剤」の点鼻薬は、鼻づまりを一時的に解消させる効果があり、特に即効性もあるため、どうしても鼻づまりが酷い時にのみ使います。

 しかし、この「血管収縮剤」の点鼻薬を、用法・用量を守らずに1日何回も頻繁に、それも長期間に渡って使い続ける人が少なくありません。「血管収縮剤」をあまり頻繁に使っていると、薬の副作用による薬剤性の鼻炎を起こす恐れがあります。

 症状が治まってきてもしばらく使い続けるべき「ステロイド」の点鼻薬と、本当に酷いときにだけ使い症状が治まったら中止すべき「血管収縮剤」の点鼻薬は、きちんと区別して使い分けるようにしてください。

ポイントのまとめ

1. 『ナゾネックス』や『アラミスト』の用法は1日1回、いつ使っても良い
2. 点鼻薬は、鼻が通っているタイミングで使うのがオススメ
3. ステロイドの点鼻薬は、症状が治まってもしばらく使い続ける薬

+αの情報:1日2回以上使ったり、1回に2噴霧以上使ったりしても、効果は高くならない

 『ナゾネックス』や『アラミスト』などのステロイド点鼻薬は、薬を使う回数を1日2回に増やしたり、1回に使う量を増やしても、治療効果は変わりません。 

※中等度改善以上の割合 4)
1日1回、各1噴霧ずつ・・・52.0%
1日1回、各2噴霧ずつ・・・81.1%(大人の場合の正しい使い方)
1日1回、各4噴霧ずつ・・・83.5%
1日2回、各1噴霧ずつ・・・81.3%
1日2回、各2噴霧ずつ・・・84.0%

 4) 耳鼻咽喉科臨床.補123:1-18,(2008)

 効果がイマイチだなと思う場合には、まずは正しく点鼻薬を使えているかどうか、手順を確認することから始めるようにしてください。

よく忘れる、点鼻薬の正しい手順

①使う前によく鼻をかむ
 →鼻水が多い状態で点鼻すると、薬が鼻水と一緒に液垂れしてきてしまいます

②大人であれば、左右交互に2噴霧ずつ点鼻する
 →2回連続で噴霧すると、薬が液垂れしてきてしまいます

③噴霧した後は、薬が奥まで行きとどくように鼻から息を吸って口から吐く
 →鼻から息を吐くと、薬が奥まで行き届きません

④最初は薬が出てこないので、空打ちをしてから使う
 →初めて使う場合、『ナゾネックス』は10回、『アラミスト』は6回、”空打ち”する必要があります。

⑤フタをし忘れて5日以上経過している、長い間(30日以上)使っていなかった
 →薬が蒸発・揮発してしまっている恐れがあります。薬が霧状に出て来なくなっている場合には、再度空打ちをしてから使う必要があります5)。

 5) アラミスト点鼻液 インタビューフォーム

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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