『イソバイド』が不味い、何か良い飲み方はないのか?~めまいの薬の矯味
記事の内容
回答:冷水で薄める、オレンジジュースと混ぜる
めまいの治療に用いる『イソバイド(一般名:イソソルビド)』は、酸味と苦味の混ざった極めて独特の味がします。「めまいの治療をしているのに、あまりの不味さにめまいがする」、という声もあるほどです。
この『イソバイド』の強烈な味は、冷水で薄めるか、オレンジなど「柑橘系のジュース」と混ぜることで、かなり軽減することができます。
不味いからといって薬を飲まないと、治療は進みません。腹を括って飲むことを強くお勧めします。
回答の根拠:何と混ぜたらマシになるのか、逆効果になるものは何か
『イソバイド』を原液のまま飲んでも効き目に支障はありませんが、平気な人は多くありません。そのため通常は、冷たい水で2倍程度に希釈して服用します1)。水に薄めるだけでも、かなりマシになります。
1) イソバイドシロップ 添付文書
それでも難しい場合には「柑橘系のジュース」や「リンゴ酢」2)、もしくは「ポカリスエット」や「コカコーラ」3)と混ぜることでも、飲みやすくなることが報告されています。
逆に、「野菜ジュース」や「コーヒー」・「牛乳」2)・「緑茶」3)と混ぜると、更に飲みにくくなるようなので、こういった飲料と混ぜるのは避けた方が無難です。
2) 日本病院薬剤師会雑誌.39:451-2,(2003)
3) 耳鼻と臨床.59(3):122-7,(2013)
糖質制限がある場合は、ジュースによる糖分過多に注意
『イソバイド』は1日2~3回服用するため、毎回ジュースで割っていると糖分過多になる恐れがあります。
そのため、糖分制限をされている場合には「無糖の炭酸レモン」で薄めることをお勧めします。
薬剤師としてのアドバイス:薬を飲みにくいと感じたら、迷わず薬剤師へ相談を
飲みづらいと感じながら、必死に頑張って薬を飲んでいる人は少なくありません。しかし、ちょっとでも飲みづらいなぁと感じたら、迷わず薬剤師に相談して欲しいと思います。
『イソバイド』に限らず子どもの粉薬やシロップなども、どうすれば飲みやすくなるのかは、薬の専門家である薬剤師が詳しく知っています。
※薬を飲みやすくする工夫の例
『クラバモックス』ドライシロップ → オレンジジュース
『クラリス』ドライシロップ → バニラアイスクリーム
『タミフル』ドライシロップ → スポーツドリンク
薬を飲みにくいと感じることはワガママでもなんでもありません、そういう薬なのだから仕方ないのです。遠慮せず相談して欲しいと思います。
~注意事項~
◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。
今日、急性感音性難聴とか言われて、初めてイソバイドを飲み、あまりのまずさに「イソバイド」「まずい」と検索したらここがヒットしました。不味過ぎてめまいがおきそう、というところで笑ってしまいました。ありがとうございます。頑張ります!!