目薬をさした後、パチパチとまばたきする方が良い?~点眼でよくやる間違い
回答:しない方が良い
目薬をさした後、まばたきをすると薬がすぐに流れていってしまうので、良くありません。 目薬をさした後は、静かに目を閉じ、軽く目頭を押さえるようにしてください。
回答の根拠:薬が目に留まった方が良い
目薬をさした後、パチパチとまばたきをすると、薬が全体に広がると思っている方が多いですが、間違いです。まばたきをすると、薬は涙と一緒に喉の方へ流れていってしまうことになります。 涙は、目尻の方にある”涙腺”から分泌され、目頭の方にある”涙点”から流れて行きます。その後、”鼻涙管”を通って喉へ至ります。
まばたきをするとこの流れが促され、目薬は涙と一緒にすぐに流れていってしまいます。
そのため、目薬を差したあとは、目薬がすぐに流れていってしまわないように、
1. まばたきをせず、静かに目を閉じる
2. 目頭(涙点)を軽く抑える
という2点に気を付けるようにしましょう。
薬剤師としてのアドバイス:目薬はたくさん使っても意味がない
医療用の目薬は通常1滴で十分に効果が出るように作られています。通常、目薬の1滴は50μL程度ですが、目には液体を30μL程度しか収容できません。たくさん点眼しても、収容力をオーバーした目薬は全て”涙点”から流れていってしまい、無駄になります。目薬を使った際に「苦味」を感じるのは、目薬が”涙点”、”鼻涙管”を通って喉に至っているからです。点眼後すぐに苦味を感じるような場合、目薬を使い過ぎているか、目に薬が留まっていない等の原因が考えられます。
~注意事項~
◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。
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