『ホクナリンテープ』、いつ貼れば良い?~咳・喘息がつらい時間帯からの逆算と、お風呂の対策
回答:いつでも良い
『ホクナリンテープ(一般名:ツロブテロール)』は、1日1回貼り付けることで24時間効果が持続する薬です。そのため、いつ貼っても良い薬です。
効果は24時間持続しますが、その中で薬の効果が最も発揮されると考えられるのは8~12時間後のため、就寝時に咳がつらいのか、早朝に咳がつらいのか、といった症状によって、貼る時間を調整することも可能です。
お風呂上がり等、皮膚を清潔にした後に貼るのが一般的ですが、貼ったまま入浴しても問題ありません。
回答の根拠①:貼る時間の目安
『ホクナリンテープ』の用法は1日1回で、特に時間帯の指定はありません1)。ですが、薬の血中濃度が最も高くなるのは、テープを貼った11~13時間後です(Tmax:11.3~13.3時間)2)。
1) ホクナリンテープ 添付文書
2) ホクナリンテープ インタビューフォーム
そのため、早朝の喘息発作(morning dip)がある場合には前日の夜21時頃を目安に、夜の就寝前に咳が酷い場合にはその日のお昼頃を目安に、それぞれ貼るのが良いと考えられます。
回答の根拠②:入浴時の対策
テープにはポリエステル製の膜があるため、入浴しても薬が溶け出してしまうことはありません3)。そのため、お風呂に入る際にも貼ったままで大丈夫です。
しかし、塗れると剥がれやすくなるため、予め絆創膏などで補強することをお勧めします。
3) アボット(株)Webサイト ホクナリンテープFAQ
万が一、剥がれてしまった場合は、何時間ほど貼っていたかによって、貼り直しを考える必要もあります。
また、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の場合、入浴時の影響が異なる可能性もあります。個別に薬剤師へ相談してください。
薬剤師としてのアドバイス:貼る場所は少しずつ変えて貼る
『ホクナリンテープ』を毎日同じ場所に貼り続けていると、皮膚がかぶれてくることがあるため、少しずつ貼る場所を変えて貼ることをお勧めします。
その際、胸・背中・上腕部(二の腕)であれば、どこでも効果は同じなので、特に貼る場所にこだわる必要はありません。
小さなお子さんで薬を勝手に剥がしてしまう場合は、手の届かない背中に貼るなど、個別の事情に応じて工夫するようにしてください。
~注意事項~
◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。
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