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解熱鎮痛薬・NSAIDs 相互作用

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『クラビット』と『ロキソニン』、飲み合わせが悪いのは何故?

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回答:併用は注意

 『クラビット(一般名:レボフロキサシン)』と『ロキソニン(一般名:ロキソプロフェン)』は”併用注意”に該当します。

 『クラビット』を『ロキソニン』等のNSAIDsと併用することで、痙攣を起こす事例が報告されているため、特に高齢者やてんかん等の持病のある人は注意する必要があります。

回答の根拠:併用と痙攣との因果関係

 『クラビット』と『ロキソニン』等のNSAIDsを併用すると、中枢神経におけるGABA受容体を阻害することによって、痙攣を誘発すると考えられています1)。

 1) クラビット錠 添付文書

 NSAIDsには様々な種類がありますが、添付文書上で”併用注意”として挙げられているのは、「フェニル酢酸系」と「プロピオン酸系」に分類されるNSAIDsです。

※フェニル酢酸系のNSAIDs内服薬の例
『ボルタレン(一般名:ジクロフェナク)』
『クリノリル(一般名:スリンダク)』
『インダシン(一般名:インドメタシン)』
『ハイペン(一般名:エトドラク)』

※プロピオン酸系のNSAIDs内服薬の例
『ロキソニン(一般名:ロキソプロフェン)』
『ブルフェン(一般名:イブプロフェン)』
『ロピオン(一般名:フルルビプロフェン)』
『ナイキサン(一般名:ナプロキセン)』

 しかし、『クラビット』の使用成績調査では、痙攣など中枢神経系の副作用の発生頻度が以下のように報告されています2)。

・NSAIDsを併用していない場合・・・0.12%
・フェニル酢酸・プロピオン酸系のNSAIDsを併用していた場合・・・0.18%
・その他のNSAIDsを併用していた場合・・・0.09%

 この結果から、痙攣の発生とNSAIDs併用の有無や種類には関係が無く、『クラビット』単体でも起こり得る可能性があるとしています2)。

 2) クラビット錠250mg・500mg・細粒10% 第二回報告 使用成績調査の中間解析結果

 また、持病としててんかん等の疾患を持っていない人にとっては、『クラビット』とNSAIDsの併用はほとんど副作用の頻度に影響しないことも報告されています3)。

 3) 日本化学療法学会雑誌 Vol.54 (2006) No.4:321-329

薬剤師としてのアドバイス:持病がある人や高齢者は避ける方がオススメ

 以上のことから、大抵の人にとっては『クラビット』と『ロキソニン』等のNSAIDsの併用は、それほど神経質になる必要はないと考えるのが妥当です。

 しかし、てんかん等の痙攣性疾患の持病がある人や、高齢者、以前に抗生物質でめまい等の副作用を起こした経験がある人、腎臓に障害のある人は、副作用が起こりやすい傾向にあるため、敢えてこの組み合わせで薬を使うべきではないでしょう。

 気になる際には、医師や薬剤師と相談して薬を変えてもらうなどしてもらっても良いでしょう。

+αの情報:『セレコックス』という選択肢

 また、NSAIDsのうち『セレコックス(一般名:セレコキシブ)』は、ニューキノロン系と併用しても痙攣を誘発しないことが確認されています4)。痛み止めが必要な場合は選択肢の一つになっています。

 4) Eur J Pharmacol.507(1-3):69-76,(2005) PMID:15659296

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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コメント

    • Fizz-DI
    • 2016年 11月 02日

    >ななしさん
    ご指摘ありがとうございます、表記間違いがありましたので修正致しました。
    私自身にクラビット=レボフロキサシンという認識はきちんとあったのですが、この記事では誤った表記になっていました、大変失礼致しました。

    • ななし
    • 2016年 11月 02日

    クラビットはレボフロキサシンですよ

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