『リズモンTG点眼液』のTGって何?
回答:体温でゲル化する製剤のこと
「Thermo-setting Gel(熱応答ゲル)」の略です。熱応答ゲルとは、体温でゲル化する工夫のことです。点眼すると薬が眼の表面の熱でゲル化するため、薬が眼に長く留まます。これによって、『リズモン点眼液』は1日2回の点眼が必要だったものが、『リズモンTG点眼液』では1日1回の点眼で済むようになっています。
回答の根拠:使いやすいように工夫された目薬
『リズモンTG点眼液(一般名:チモロール)』は、緑内障や高眼圧症の治療薬です。もともと『リズモン点眼液』が販売されていましたが、1日2回の点眼が必要であり、その手間が問題となって、治療効果が芳しくない人が多くおられました。そのため、この1日2回の点眼の手間を、1日1回の点眼で済むように工夫したものが『リズモンTG点眼液』です。
点眼液そのものをゲル状にしてしまうと、点眼するのが難しかったり、眼に入った時に不愉快だったりします。そのため、点眼する際は液体で、眼の表面に触れた時にゲル化する、という「熱応答ゲル」が開発されました。
薬の特性上、10℃以下でなければ液体になりません。点眼する際に既にゲル化している場合は、冷蔵庫等で冷やしてから使う必要があります1)。
1) リズモンTG点眼液 添付文書
同じ成分「チモロール」の点眼液には、『チモプトール点眼液』と『チモプトールXE点眼液』があります。
これも同様に、『チモプトール点眼液』は1日2回の点眼が必要ですが、『チモプトールXE点眼液』は1日1回の点眼で済むよう、ゲル化の工夫がされています。
このXEは、効果が持続するという「Extended Efficacy」の略称です。
~注意事項~
◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。
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