ミョウバンは汗の臭い・体臭に効く?~エキカローションの効果
回答:汗腺を一時的に封じる制汗剤
ミョウバンは、汗腺の構造を一時的に変化させ、汗が出ないようにする効果があります。これによって、汗の臭いを抑えることができます。また、腋の汗や、手汗なども抑えることができるため、多汗症にも効果が期待できます。この効果はミョウバンに含まれているアルミニウムによって発揮されますが、汗腺は3~5日程度で元に戻り、再び汗が分泌されるようになります。
ミョウバンは食品添加物としても使用できる安全なものですが、人によってはかぶれる可能性もあります。また、あまり全身まんべんなく使用してしまうと、汗本来の機能である体温調整ができなくなり、熱中症などになりやすくなる恐れもあります。
ご自身で調製することも可能な制汗剤ですが、皮膚が弱い方などは皮膚科で相談することをお勧めします。
回答の根拠:制汗剤としての、ミョウバンの使用方法
医薬品としての「ミョウバン」には、局所の多汗症や臭汗症に対する効果・効能が認められています1)。1) 「純正」ミョウバン 添付文書
ミョウバンを水などに溶かして適切な濃度に調製した後、汗が気になる場所に塗布するか、スプレーで吹き付けて使用します。一般的に、制汗剤としては2~10%の液を使用します。
また、皮膚科などでは20%程度の塩化アルミニウム液を”エキカローション”として、同様の目的で使用することがあります。
※”ミョウバン”とは、1価と3価の金属イオンによる硫酸塩の総称ですが、単に”ミョウバン”と言った場合には、「硫酸カリウムアルミニウム十二水和物(AlK(SO4)2・12H2O)を指すことがほとんどです。他にも色々な種類のミョウバンがありますが、ここでは最も一般的な「硫酸カリウムアルミニウム十二水和物」をミョウバンと呼びます。
~注意事項~
◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。
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